女性起業家を応援するヒューマンネットワーク新聞マガジン「わんからっとL」

わんからっとL 52号

2009/02



 開会にあたり、玉造商工会女性部部長 猪股ヤス子さんが「今日の研修会をこれからの女性部活動に生かしていきましょう」と挨拶。また、玉造商工会会長 八鍬猛司さんが「商工会活動における女性部の皆様のご協力に感謝申し上げます。商売をやっていく上で、奥さんの力というのは非常に大事。今後も女性の皆様の活躍に期待します」と挨拶しました。
 続いて、わんからっとLの小泉知加子編集長が「地域情報誌の目指すもの〜わんからっとL12周年を迎えて〜」と題して講演しました。物書きとして身を立てる決心をしてから今日に至るまでの経緯を語り、「諦めずにチャンスをつかむための努力を積み重ねてきたことと、人との出会いがあってここまで来ました。これからも女性たちが前向きな笑顔で頑張れるような、街づくりに役立つ雑誌を作っていきたいです」と述べました。




座談会:大崎市岩出山・鳴子地区からの報告〜元気な街づくりにするためには〜

小泉

 自己紹介と、元気な街づくりのためにはどうすればいいか、またこれからの抱負を語っていただきたいと思います。

猪股ヤス子さん(京呉服寝具いのまた)

 長年編み物教室で教えてきましたが、約20年前から主人と二人で呉服店を経営しています。息子はサラリーマンですので私たちの代で終わることになりそうですが、今は二人で頑張っています。

伊藤美智子さん(岩出山整体光線療術院)

 私は県外から嫁いできましたが、よそ者を受け入れない土地柄に最初は戸惑いました。私の仕事はカイロプラクティックという特殊な仕事ですが、口コミで広まって今は順調にやっております。町を元気にするためには、少子高齢化の中、限られた地域ではどうしても頭打ちになってしまいますから、ホームページの活用など時代に対応した店づくりも必要ではないかと思います。

遊佐由紀子さん((有)やまびこ)

 岩手・宮城内陸地震で激減した旅館の客足も、ここ数ヶ月でほぼ回復してきました。今年は地震や仙台・宮城DCキャンペーンをきっかけに、女性も自分の足元を見ているだけでなく外に向けて考えを発信していかなければと気づいた年だったように思います。


遊佐千恵さん((株)姥の湯)

 平成19年9月に旅館組合の女性委員会を立ち上げて様々なことに取り組んできました。地震では直接被害は無かったものの風評被害で客足は50〜60%に激減してしまい、とにかく元気な鳴子をアピールするためにメディアにも積極的に出ていくように努めました。来年は鳴子の観光地としての知名度を生かし、大崎市全体の活性化にどうつなげていくかが課題です。

須田きぬ子さん(須田屋商店)

 うちは祖父の代から約80年続く岩出山特産の竹細工の店で、私が嫁いで50年になります。竹細工の需要はあっても作り手がいないためなかなか注文に応じられず、現在は主人が頑張っていますが将来的には難しいですね。

坪田豊子さん(坪田菓子店)

 私は岩出山で生まれ育ち、父の跡を継いでお菓子の卸業をやっています。かつては製造もしていたのですが、時代やお客様のニーズに合わせて自然に比重が移った感じです。業界全体が厳しい状況の中、とにかく手抜きをしないで今できることを精一杯やるうちにいろいろなご縁につながっていきました。

鈴木靖子さん((有)鈴木呉服店)

 主人とブティックを経営しています。いろいろな課題はありますが、お客様が飽きないようにメーカーを変えるなど工夫し、同業者の方とも情報交換しながら頑張っています。


小泉

 今日は皆さんの取り組みや課題などたくさんのお話を聞かせていただきました。これから試行錯誤していく中、異業種や他地域の方から広く話を聞くことで次につながることもあるのではないかと思います。本日はありがとうございました。

遊佐由紀子さん(女性部副部長)

 元気の出る若々しいお話と、皆さんそれぞれの体験をお話いただきました。今日のお話をこれからの生活の糧にして頑張っていきたいと思います。本日はありがとうございました。


   

親の光は、七色に輝いて、さらに
 早いもので、わんからっとLを創刊して52号目を迎えました。年に4回ごとの発行の季刊誌として、平成8年に創刊してから13年目になります。女性起業家を応援する新聞マガジンという内容の情報誌としてスタートを切りましたが、今の事大こそ、“女性起業家”というキーワードが事大を引っ張っていく決め手になっていくように思います。
 未曾有の年、100年に一度の大不景気と言われて年が明けた2009年。大きくは動かせないけれど、足元から少しずつコツコツと小さくてもいいから結集していけば、事業を起こすこともできるのは、女性特有の根気強さや粘り強さ、創意工夫のアイディアや生活の知恵などがこれからの時代にさらに必要になってくるように感じます。
 今の時代だからこそ、特に自らのアイディアで、創意工夫・努力しながら家族や地域を明るく活性化させている女性や地元の元気にチャレンジしている企業を訪ね、このわんからっとLでご紹介していければ、こんなにうれしいことはありません。
 その中でこの52号を編集するにあたり、今まで味わったことのない“感動”がありました。新シリーズの「私が後継者です」を取材させていただいた(株)仙台バンケット・クリエイション(本社仙台市青葉区・清水美奈子社長)の娘さん清水香里常務取締役に伺った時のことです。
 同社はお母様の清水美奈子さんが75年に創業。ホテルやパーティーやイベントにレセプタント、キャンペーンガールを派遣する一方で、ブライダルにおいても洋装のエスコートスタイルを仙台でいち早く導入した会社ですが、同社が今後展開するブライダル事業の責任者となったのが香里さんです。
編集長


 「昨年10月にウェディングプロデュースサロン『TRESOR(トレゾワ)』を開設いたしました。ブライダルだけではなくお客様にとって忘れられない記念日をプロデュースしようという意味で名付けました。私が新しくお取引していただけるよう企画書を持参して、ホテルや企業様にご挨拶にお伺いしますと、どの支配人様も、経営者様も母を知っており、ほとんど『即決』して下さいます」と話されました。
 初めて伺った日に『即決』とは、あまりあり得る話ではありません。長年培ってきたお母様の会社の“信用”の賜物があってこその成せることではないでしょうか。
 「改めて仕事に対する責任、そして母親の偉大さを感じます」と目を潤ませ、そして一層輝かせて香里さんは私に話してくれました。
 一度、事業を起こしたならば、どんな状況になっても継続していくことが『真の経営者』です。受け継ぐ後継者の新シリーズ「私が後継者です」は、これからもわんからっとLでご紹介していきたいと思います。

わんからっとL編集長
小泉知加子