女性起業家を応援するヒューマンネットワーク新聞マガジン「わんからっとL」

わんからっとL 67号

2012/11




モイスティーヌ東北販売(株) 【会社概要】
 平成11年8月11日設立。今年2月10日に新社屋(仙台市青葉区春日町)に移転しました。モイスティーヌは基礎化粧品、スキンコンディショナー、スキンチェックシステムの3つの組み合わせを基本に卸販売のほか、サロンでの直販も行っています。
 モイスティーヌ直営サロンは仙台・六本木・郡山の3店舗になります。
●ホームページ:http://moisteane-tohoku.jp/

─仕事をするきっかけは?

●─ 結婚する前からお店を持ちたいという夢がありまして、30歳を過ぎた頃、子育て中で専業主婦だったのですが、昭和50年代マンションブティックのお店をスタートしました。マンションブティックとは、マンションの一室でお洋服を販売するのですが、当時東京などでは幾つかありましたが仙台では初めてでした。
 デパートではブランド品をまだあまり扱っていない時代でしたが、アクセサリーやブランド品など数多く仕入れていました。また偽ブランドも多く出回っていましたが、私はお客様には本物を身に着けてほしいという思いで販売していました。

─茂さんは?

●─ NTTを退職し、家業である建設資材の販売会社で働いていました。

─その後、どんなふうに美容と関わるようになったのですか?

●─ 昔から肌トラブルが多かったのですが、ある時外出もできないくらい肌トラブルで悩んでいた時があったんですね。化粧品トラブルだと思っていましたが、今勉強してみて当時はストレスや環境、季節、年齢的なものなど目に見えないものが原因だったことがわかりました。
 ある時、マンションブティックと美容を経営している方と知り合い、その時まずは自分が美容の知識を高めることで自分の肌の管理もできるんだなということに気づきました。
 それから、ブティックの傍ら美容の勉強を始め、一室を美容専門の部屋にしました。
 現在もやり方は変わらないのですが、お店に来ていただいた方の紹介が多く、気に入って頂いたら使っていただくので…。

─東北では、太年子さんが最初にモイスティーヌを始められたんですね。

●─ 平成元年に、補正下着と化粧品の販売会社を設立しました。主人も後押ししてくれたのが、何よりの励みでした。数年経過した頃、自分は一つのことしかできないという性格だということに気づき、だったら自分の経験上肌の大切さを実感していましたし、肌が改善したことで気持ちも明るくなり人生が変わり、お金で買えないのが美肌だと思い、美容一本でやっていこうと思いました。
 美容関係では30年続けています。
 その会社が前身となり、モイスティーヌの美容法だけでやっていこうと平成11年にモイスティーヌ東北販売(株)を設立しました。その理由としては、データと裏付け、メーカーの歴史、医療向けの研究開発などしていること。
 モイスティーヌに出会えたチャンスは、たくさんの素晴らしい方々と出会いがあったからこそだと思っています。
 そして、女性は綺麗になりたいと思いますが、結果の速さ(面倒くさいのが嫌い)、低価格、すべての方が綺麗になれることが必要だと思います。モイスティーヌはすべてにおいて当てはまる化粧品だと思います。
 当社は、モイスティーヌの卸元で代理店に卸しております。尚且つ直営で販売、サロンを開いています。代理店はもともと愛用者がほとんどですね。
 代理店とは、いろんな経験の中からいい人と一緒に長くお付き合いはしたいので、お互いに生き方や人生観が共有できて共感もてる方と仕事をしていきたいと考えています。

─仕事を続けている中で、大変と思ったことはないですか?

●─ 成功している人は仕事を大変だとは思いませんよね。私も会議や出張、勉強すること、人との出会いすべてが大好きなんです。
 仕事をする上での理念
・自分自身が常に美しく輝いて成長しなければならない
・地域・世の中に貢献し、多くの方に喜んでもらう
・自信と誇りを持つ
・夢に向かってやりがい・生きがいを感じる
・信頼を深める
 心の通い合った人間関係“心友”を作っていきたいというテーマを持っています。
 そして常に現場中心で活動し、生の声を聞いて一人でも多くのお客様に感動を与えていきたいです。

─太年子さんの働く姿勢を見てどう感じますか?

●─ 常に一緒にいると、どれだけ成長しているかわからないけれど、周りの方が成長している姿を見て、成長しているんだなと思います。

─震災の時はどうでしたか?

●─ まず、2か月くらいサロンを避難所にしました。全国のモイスティーヌ関連会社から物資や義援金がたくさん寄せられました。それを被災地や近所に配布したり、炊き出しをしたり、とにかくできることをやるだけでした。

─今年の2月に新社屋に移転しましたね。

●─ いろんなイベントを企画しても賃貸では難しい面もあったし、前に進むことが震災復興のためになるんじゃないかという思いもあって、平成24年2月10日移転計画を実行しました。
 また震災後はたくさんの勇気をもらったので、移転することで皆さんに夢と希望を与えられたらいいなと思います。
 制限がなく、いろんな面でやりやすく感じています。これからは地域の方々にも会議室や多目的ホールを開放して利用して頂けるようにしたいです。

─これからの展望は?

●─ 来年、モイスティーヌが誕生して25周年になるので、私たちも新たな気持ちで第一歩を踏み出し、世の中に貢献できるような人たちを育てていきたいと思います。
 また、モイスティーヌをブランド化していきたいという当初からの夢がありますので、皆様に認知して頂けるようにしていきたいです。
 サロンのオーナーとして独立した方たちが、起業して世の中に出て欲しいなという夢であり、仕事だと思います。

●茂さん(会長)から
 何事も、夢を持ってコツコツ前向きに生きていけば、人との出会いがありそのいいご縁で道は開かれていくのだと思います。
 私は妻の良きパートナー・理解者として、今の事業をさらに伸ばしていきたいですね。


サロンオーナーとして起業された二人

(株)モイスティーヌ石巻
 宮城野区榴岡2-2-25名掛丁パルスビル3F
 TEL・FAX:022-297-5220

 始めは個人業として10年間仕事をし、平成19年に法人化し5年になります。この仕事を始めたきっかけは、専業主婦だった頃、知人の紹介でモイスティーヌを使い始めました。3年ほど経った頃、社長とお話する機会があり、社長の美容に対する考え方、女性として母親として人としての生き方などを伺い、とても感銘を受けました。社長から教わったすべてのノウハウを活かして、現在に至っております。
 現在スタッフは8名。法人化したことで、社会的貢献をしていかなければならないことこそが企業なんだなと感じました。
 震災時サロンの中はすべて津波で被害を受けました。石巻市は荒廃した町になり、みんなが生きていくだけで必死だったので、もう仕事を続けることは無理だろうと思っていました。
 そんな時、道路事情も良くない、ガソリンも手に入らない時に会長と社長がタクシーで石巻市まで来てくれたことはとても大きな励みになりました。その後、社長の提案で、仙台のスタッフの皆さんの協力を頂き炊き出しを行いました。久しぶりにお客様やご近所の方々と笑顔の交流があったので、改めてこの空間がとても大事で、辞めてはいけないんだと決意しました。お客様やメーカーの方々などたくさんの方に支えられ、震災後6月ごろにサロンを再開することができました。
 これからも素肌美を通して笑顔の女性を増やし、石巻市を明るい街にしていきたいです。
 これから、私もたくさんの方に出会い、輝く人生を過ごして頂けるような女性の支援をしていきたいです。

(株)モイスティーヌSakura
 気仙沼市松崎萱90-28ディアス気仙沼A101
 TEL:0226-24-3609

 この仕事を始めて10年目になり平成24年、今年に法人化しました。モイスティーヌとの出会いは私自身アトピー性皮膚炎やニキビなど肌トラブルで悩んでいたので、モイスティーヌを使うようになったのです。
 モイスティーヌはアフターケアがしっかりしていること、担当アドバイザーが定期的にお肌の状態に合わせてアドバイスをしてくれて、お肌がとてもきれいになれたことで今まで以上に心が豊かになり、心から人にやさしくなれた自分がいました。肌だけではなく心まで豊かに変えてしまう美容はすばらしいと思い、周りの大切な友人やお世話になった方々にももっと幸せになってほしいと、看護師を辞めモイスティーヌの仕事を始めました。
 支店の気仙沼サロンはもともと気仙沼出身のSakuraのスタッフが、まずは小さくてもいいから気仙沼のお客様が集える場所を整えようということで始めました。
 6年前、研修会後に会長、社長とお話する機会があり、私自身の考え方や様々な思いを全て受け入れて頂き、サロンの発展のためにとても力を貸して下さり、会長、社長の器の大きさにとても感謝しています。
 サロンオーナーとして一人一人のお客様を幸せにしていく仕事だと思いますし、この仕事を通して自分自身視野が広がり、人に感謝する気持ちが前よりも大きくなりました。これは会長や社長がいつも私たちに見せてくださっている、その後ろ姿を見て学んでいます。
 現在スタッフは6人。さらにスタッフ数を増やしていきたいと思っておりますし、仕事に携わるスタッフが幸せな人生を歩んでくれることが、私にとっても素晴らしい人生になると思っております。



   

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夫婦愛で起業
 こんにちは、わんからっとL67号をお届けします。おかげ様で年に4回の発行で始まったわんからっとLも早いもので16周年、来年は17周年を迎えます。「当初は働く女性のためのヒントになるような情報誌があったらいいなぁ…。それこそ中央・大手の成功している企業の経営者が掲載されているような情報誌ではなく、この地元の中でごくごく普通の人が何か仕事に結びつき、生き甲斐を持って自分を活かせて、元気の出るような雑誌のような新聞のような…。」それが、女性起業家を応援する新聞マガジン「わんからっとL」を創刊した頃の思いでした。
 今回、夫婦で企業の特集のご夫妻は、モイスティーヌという化粧品を東北で最初に始められた沼田茂会長、太年子(たねこ)代表取締役社長の新社屋にお邪魔させていただきました。
 震災復興のためになるのではないか、夢や希望を与えられたらいいなとの思いもあって、あえて平成24年2月に新社屋を設立したと言います。
 もともと結婚する前からお店を持ちたいという太年子さんの夢に、ご主人の茂さんが後押ししてくれた事がなによりの励みだったと話します。
 二人が並んでお話してくださった時は、本当に素敵な雰囲気が漂い、私自身も心から夫婦の絆きずなっていいなぁ、温かな安らぐ感じで…。夫婦で起業するって、とてもいいですネ。
編集長

 仕事を続けている中で、大変と思ったことはなかったですかと太年子さんに尋ねたところ、「成功している人は仕事を大変だとは思っていませんよね。私も会議や出張、勉強すること、人との出会いすべてが大好きなんです」と、さらに一層、瞳を輝かせて話してくださいました。その太年子さんの話一つ一つに頷いて聞いていらっしゃる茂さんも、とても印象的でした。
 「夫婦で起業」│奥さんの夢をご主人が後押しして、事業を継続、発展させていく│そんな経営の形もあっていいですね。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
 わんからっとLの情報誌では、これからもさらに努力と創意工夫を積み重ねて他社には出来ないきめ細やかなフットワークで、地域情報誌をつくっていきたいと思っています。顔の見える人と人とをつなぎ、お役に立ち、元気の出るコミュニケーションツールとして、情熱を持って邁進していきますので、今後ともよろしくお願い致します。

わんからっとL編集長
小泉知加子