女性はお茶くみや雑用が当たり前だった時代に、自動車販売店でトップセールスを記録し、その後、BMW鰹奄フ女性支店長に抜擢されたのをはじめ、ファーレン東京鰍竄aMW東京鰍フ代表取締役社長、潟_イエーの代表取締役会長兼CEOなど数々の要職を歴任してきた林市長。
こうした中、変わらず持ち続けてきた信念が、共感と信頼です。
「相手の思いに寄り添うことが全ての原点。相手に喜んでもらいたい気持ちや、これを買うことで生活はこんな風に変わりますよと相手の気持ちに訴える営業がお客様に受け入れられたのだと思う」と、自らの体験を交えて語りました。
市長に就任した現在、行政の場でもおもてなしの心を大切にしている林市長。
「相手に共感し、オープンに入っていけるのは女性の強み。また、すぐに答えを求めがちな女性に対し、内向して深く考えるのは男性の強み。男女が協力することでもっと豊かになるはず」と提言しました。
続いて行われたトークセッションでは、働く女性へのアドバイスや、行政としてどう支援していくべきかについて、両市長が対談形式で語りました。
●先輩からのアドバイス
女性が働く上でまだまだマイナス要素が多かった時代に、数々の転職を経てステップアップしてきた林市長。成功のポイントについては
「素直だったことが良かったと思う。上司でも部下でも相手を表面的に見るのではなく、個として距離を置いて見る余裕を持つことが大切」、また、自動車業界という女性が少ない分野での活躍については、
「機械に強い男性の方が有利に思われがちですが、お客様はメカニックなことや数値だけで車を選ぶわけではありません。実際お客様が買われる際は、形がかっこいいとか色がきれいといった情緒的な部分もとても大きい。手に入るとこんなに楽しいですよというイメージの提案や、ショールームという非日常空間の演出など、女性が得意とする要素もたくさんあります」と語りました。
●働く女性へエール
せっかくキャリアを積んでも、管理職に就くことをためらう女性も多いのが現状です。林市長は、
「論理的な男性の方が管理職に向いていると思いがちですが、実際のビジネスの場面では、人と人との関係や感情が意外と大きな影響を与えます。部下の気持ちに寄り添って励ましてくれる上司とは信頼関係も育ちやすい」、奥山市長は
「とにかく飛び込んでみることも大事。仙台市も女性管理職の割合はまだまだ低いですから、まず自治体が率先して女性管理職を増やしていきたい」と、働く女性にエールを送りました。
最後に、
「これからも女性市長として連携しながら新しい街づくりをしていきましょう」(奥山市長)と固い握手を交わした両市長。これからのお二人の活躍に期待しています!